時事放談|登録物件情報から業者の質を見極めるポイントその1|取引態様 媒介(仲介)編

業者の質を見極めるポイント|取引態様 媒介(仲介)編

取引態様には売主、代理、そして一般媒介、専任媒介、専属専任媒介の3種類からなる媒介(仲介)の全部で5つの種類があります。

今回は【媒介(仲介)】について深掘りをしていきます。

【媒介(仲介)】には3つの種類があります。

一般媒介

【一般媒介】は売主が売却を重ねて依頼出来る物件です。買取再販業者などは自社の物件を仲介業者に客付けさせるケースも多いため、媒介契約は【一般媒介】が多く見受けられます。また買取再販業者の中には仕入れ時の仲介業者には【専任媒介】で一定期間ご褒美仲介をさせるケースもあります。

仲介業者が仲介手数料が出る売主物件に群がる構造は昔と変わりません。物件情報の一覧の中に、リフォーム済で同じ物件が複数並んでいて取引態様が【一般媒介】であれば、買取再販業者の転売物件の可能性が高く、そのような物件は高値傾向にあるので適正価格か否かを見極めることが重要です。

専任媒介

【専任媒介】は売却依頼を1社限定に行う媒介契約です。【専任媒介】の物件の中には業者が売主物件の場合、不動産会社がペーパーカンパニーの買取専業会社を設立してその会社が【売主】となり、親会社である不動産会社と【専任媒介】を結び仲介させることで、仲介手数料を他社の仲介業者に支払う必要がなくなり収益率をアップさせる手法も多く見受けられます。

専属専任媒介

【専属専任媒介】は報告義務の頻度等、【専任媒介】より制約が多い媒介契約となります。しかし必ずその仲介業者を通さなくてはいけないため、業者側も力を入れて販売活動を行えます。

物件情報を見る時に【一般媒介】は売却を任せられた不動産業者が他にもいることが多く、媒介契約の中では一番ライトな位置づけになります。

一方【専任媒介】【専属専任媒介】の場合、売主から売却を任せられたのはその業者1社ということであり、物件を購入するためにはその業者を通さなくてはいけません。したがって任せられた業者にとって物件が売れた暁には、売却の仲介手数料を必ず得ることができるのです。その分、販売報告など売却に対しての責任も大きくなります。

取引態様の種類から、その物件に対する業者の立ち位置も推測できます。その他、各媒介契約の詳細は下記西日本レインズのページをご覧ください。

媒介契約制度について

西日本レインズ

媒介契約と囲い込みの問題点

【専任媒介】【専属専任媒介】ふれんず(レインズ)に登録義務があります。収益率を高めるため買手も自社で仲介出来れば、仲介手数料を売主と買主から得られる【両手仲介】が可能になります。しかしふれんず(レインズ)では共同仲介が原則であり、登録物件に対して【業者の客付不可】が出来ないため、【物件囲い込み】をするためにあえて【一般媒介】で売る業者もいます。

またSUUMO等の民間の不動産情報サイトに掲載されている物件が、ふれんず(レインズ)には掲載されていないケースがあります。

これは民間物件サイトには取引態様が【媒介】とだけ記載されることを逆手にとり、【専任・専属専任】であっても、一旦ふれんず(レインズ)に登録をして登録証明書を取得したら、即座に物件情報を削除する業者の仕業です。そして民間物件サイトにだけ情報を登録してお客を募るのです。

このことは売主は知らないはずです。なぜなら売主にとっては『できるだけ早く』『できるだけ高く』売却できることが一番の願いであるはずです。そのためにはふれんず(レインズ)を活用して多くの不動産業者にも物件をアピールしつつ、買い客を募ることが売主のためでもあるのです。

繰り返し言いますが、取引態様に【専任媒介】【専属専任媒介】と記載されていれば、その物件は必ずふれんず(レインズ)に登録しなくてはいけません。多くの仲介業者の協力を得ることで、物件は早く、そして高く売れていくのです。

また、当社も経験がありますが、会員様より「民間情報サイトにしか掲載されていない物件があるので問い合わせをして欲しい」と依頼があり、その業者に問い合わせをしたところ「既に申込が入っている」と言われ紹介を断れたました。そのことを会員様に伝えた上で、改めて会員様がその業者に問い合わせをすると「すぐにご案内できます」と言われたのです。さすがに会員様も呆れていました。

別のパターンでは、業者に問い合わせをしてもストレートに「業者紹介はお断りしています」と言われる場合もあります。【一般媒介】では仕方ありませんが、【専任・専属専任】ではルール違反です。そして売却を任せている仲介業者がこのような対応をしていることは、売主はきっと知らないと思います。

この点を指摘して民間サイトの責任者に改善を促しましたが、未だ改善していないのが実情です。民間情報サイトは【物件囲い込み】の温床と何度も伝えている理由でもあり、まさに不動産業界の闇でもあります。

取引態様をみると売却を委託された業者の立ち位置が分かります。ただ単に物件情報を見るのではなく、不動産業界の常識を疑い理論武装からはじめて下さい。

次回はマンションの物件情報からみる業者の質を見極めるポイントをお届けします。


関連記事一覧