時事放談|中古住宅、データは伏魔殿

日経新聞も気付いた?不動産業界の閉鎖的な「伏魔殿」

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【パトふれくん】では気になった物件の他、私のミニコラムも毎日掲載していますが、毎日更新するものですからすぐに記事が埋もれてしまいます。そこで今回の時事放談では反響を多くいただいた記事をご紹介します。

取り上げた日経新聞電子版の記事は、不動産業界の内情も理解した上で書かれていると思います。ぜひご一読下さい。


日経新聞に興味深い記事が掲載、出だしはこうです。

中古住宅の売買取引を透明化する官民プロジェクトが10年以上も迷走している。不動産業界がオープンな情報システムによって既得権を脅かされると警戒しているからだ。建物や土地を登記簿の番号で管理する「不動産ID」の構想も骨抜きの様相。閉鎖的な「伏魔殿」は改革されず、DX(デジタルトランスフォーメーション)の機会損失はふくらむ。

以下の内容は下記でご覧ください。

中古住宅、データは伏魔殿 不動産IDに既得権の壁

2021/11/28 日本掲載新聞電子版

許諾番号30085661 日本経済新聞社が記事利用を許諾しています

デジタル化への対応が長らく進まない背景は、世間の常識とは違う不動産業界の常識が非常識であるという認識不足です。

一般ユーザーにはわかりにくい不動産の価値を曖昧にすることで不動産業者との情報格差は埋まらず、不動産業者が価格決定権を持てることが健全なマーケットとして機能してるとは言えません。

私は不動産価格の透明化に向けては以前から訴えてきましたが多勢に無勢、成約報告ですら未だ義務化も出来ないままです。

成約報告のデータは多くの業者は査定など実務でも利用していますが、成約事例として高値で登録して逆に営業することも可能な状況でもあります。その点、競売落札データが現実の業者の仕入れ額として唯一エビデンスのある成約データなのです。

私は2000年に立ちあげたIT企業で不動産価格の透明化に着手して、某地銀や都市銀行との提携も模索していました。

銀行は不動産融資の際に契約書等の時価が必要で、このデータを取り込むことで不動産業と金融の垣根をとる取り組みにチャレンジしたのが懐かしく思えます。諸事情により志半ばで不動産価格の透明化は叶いませんでしたが、今では【223スタイル】で不動産価格の透明化に向け現在進行形で動いています。

欧米に比べ中古住宅の流通量が少ない日本。国土交通省は価格公表に着手していますが、任意報告による片手落ちのデータであり不動産のプロのような現場感もないので、お役人仕事の典型のような使えないデータです。

国の新築優遇策は長年変わらず、中古市場に対しては真逆の動きでアクセルを踏みながらブレーキをかけるやり方には呆れるばかりです。一方、株式市場をみれば情報公開が進み現在はプロとの情報格差は少なくなったため、以前のように証券会社のカモにならないようになりました。

不動産業者が価格の透明化を既得権益と感じ、生き残れない危機感から情報公開に後ろ向きなのかはわかりません。不動産業界はアナログで使えない爺どもが変化を嫌いいつまでも変わりません。まるで日本の縮図にしか見えないのは私だけでしょうか?


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