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【不動産売却の実例】売れないを売れるに変える、事業用物件スピード売却

スピーディな社長からの事業用物件の売却相談

不動産業の1月は、2.3月に迎える繁忙期前の静けさでお正月気分が続きます。しかし1月とはいえ、今年はいつもより少ない反響に違和感を感じていました。

株価が上昇し政府は景気が上がっていると言いますが、一般エンドユーザーが本当にそう感じているか疑問です。そんな中、物件売却を相談する電話がありました。少し話をすると今からすぐに来られるとのこと。来社されたのは衣料品関係の卸会社の社長で、相談物件は福岡市東区にある流通センター内の事業用物件でした。

物件は昭和50年に建築された3階建て連棟式建物の一部で現在は空き室です。ご相談いただいたK社長の事務所は同じ並びにあり事業に問題はないのですが6年間も空き室となっている物件の処分を思いあぐねていました。

実はご相談時には別の業者に売却を依頼していたK社長。しかし数か月経過しますが売れる気配がありません。K社長は正月に相談できる不動産業者をスマホで検索されていて堤エステートにたどり着いたそうです。

K社長は私より年上でしたがパワフルでとにかくスピーディ。来社されるときもすぐに車を飛ばして来られ、帰られるときも風のように去っていかれます。要望も明確で、私の質問や要望も、その場ですぐに電話を掛けられ解決していきます。

とにかく私のスピード感と同じなのです!

最初にお話を伺いアドバイスを交えながら話をしていくと、K社長が売却を依頼したいと言われます。そしてその場で一般媒介で契約していた売却業者に断りの電話をされ、私に売却依頼をしていただくことになりました。社長の要望は…

事業の次の展開を考えているので急いで売ってもらいたい
希望する最低ラインの金額以上で売ってもらいたい

この二点でした。K社長の熱意を感じた私は『K社長のために頑張ろう!』そう心に決めたのです。

売れない理由を分析し売れる物件に変えるための情報収集

流通センターは福岡市主導のもとに卸売業・運輸業・倉庫業を集積し、広域流通拠点を形成するため昭和46年から昭和60年にかけて造られた流通業務団地です。現在も約200社の企業が拠点としています。私も20年前程に数件取引をしており、多くの人や車が行き交うとても賑やかな場所でした。しかし久々に行った流通センターは、平日にも関わらす寂しい雰囲気で時の流れを感じます。

建物内を見せていただくと築後40年で老朽化は否めません。更に6年間も空いていたためメンテナンスも必要で改装にはお金がかかりそうです。前回の売り出し時には数社内覧があったそうですが売却には至りませんでした。

それでも広い前面道路にバックヤードやリフトが付いており正面にはショーウィンドーが配置され広々とした室内は業種によっては使い勝手があります。人や車の往来は少なく感じましたが、いろいろ調査を進めていくと流通センター内の物件に空きはあまりないとのこと。価格設定を間違えなければ早期売却できそうです。

依頼を受けた物件の隣は同じタイプの建物ですが、キレイに改装され40万円の賃料で募集中です。調査をすると隣の物件は競売物件で平成26年6月に、2,500万円で鹿児島の企業に落札されていました。当時の裁判所資料を見ると内外装の保守管理は劣ると記載されており、改装にはそれなりにお金がかかったと思われます。

この他、売却準備として抵当権者や組合へ挨拶に行き現状や今まで売買の状況を伺いました。このように売却の際には様々な関係先から多くの情報を収集し、根回しをしておくことも重要です。

重要な販売価格のための査定

並行して売買価格の査定も行います。現状のまま売却をするので買主は改装が必要です。購入経費を含めるとこの金額では高すぎると感じます。参考になる物件は隣の元競売物件。平成26年2月12日に不動産鑑定士による物件評価が算出されています。

そんな中、奥様より連絡がありました。なんと!不動産情報サイトSUUMOにあの競売物件が一般市場で販売されているではないですか! しかも種別は土地で!!

建付地価格建物の価格
市場性修正基礎となる価格
21,210,000円+10,100,000円×-20%=25,048,000円

※市場性修正の-20%は下記理由から判定されている
・エレベーターがない
・連棟式建物である
・業種、用途に制限がある
・東隣、西隣への出入口がある

裁判所の評価で同等の隣の物件は25,048,000円と算出されています。

【隣物件の開札結果】

隣の物件は2,500万円で落札されています。競売物件を落札して商品として転売をする業者にとってこの開札価格は仕入れ価格となります。

【近隣の成約価格】

福岡宅建協会不動産情報サイトふれんずにて近隣の物件売却成約事例をみると、平成26年1月30日に西隣のブロックの物件が2,500万円で成約しています。この物件は建物面積が806.62㎡(244坪)と当該物件の建物面積の1.38倍となっており、その広さで2,500万円の成約価格なので、当該物件の販売価格はそれ以下の価格と査定されます。

上記の金額から勘案すると2,300~2,800万円が妥当と考えられます。販売価格はご依頼をいただいた売主様も購入いただく買主様にもメリットのある金額に設定しなくてはいけません。3,000万円以上では高い、リフォームも施さなくてはいけない、

でもできるだけ高く売りたい!

K社長と協議をした上で、販売価格は2,880万円と設定いたしました。そして2月6日に媒介契約を正式に結びました。

販売準備や不動産広告も戦略的に

物件資料作成やホームページへの物件情報更新を行いながら、改装を行った場合の見積書も準備します。お客様がこの物件の購入を検討される場合、気になるのは改装費用です。金額を揃えることで登記費用や不動産取得税の諸経費だけでなく、買った後の必要経費も一緒に提案することができます。K社長は事前に修繕箇所の見積もりを取られていたので書類を送ってもらいました。

とにかくK社長はスピーディなんです。

またこの物件は建物は区分所有でした。通常、区分所有のマンション等は管理費・修繕積立金等が発生します。それらの金額は発生しませんが受水槽清掃等の衛生管理費用が必要でした。組合の方に管理している会社を聞き、事前に金額等を確認します。

そして重要なのは悪いところも全てお客様に伝えることです。この物件は築年数が経過しており、それなりに痛みもあります。北側のシャッターなど故障個所もあり、昭和50年に完成しているため健康被害が問題となったアスベスト(石綿)が使用されているかもしれません。このように物件のメリットだけでなくデメリットもお伝えすることでお客様は安心して購入できるのです。

一方、K社長には残っている不用品を片付けてもらい、少しでもキレイな状態でお客様をご案内できる準備を整えます。

同時に広告の手配をします。この物件は事業用物件なので経営者に物件情報を見てもらいたい、通常の物件情報サイトだけでなく日経新聞にも物件広告を掲載します。また最近は外国の方が物件を購入することも増えており、外国人にネッワークのある知り合いの業者にも一声かけておきます。

しかし住宅ローンの利用は難しく、入札金額には現金を準備しなくてはいけません。なのでなかなかハードルの高い取得方法と言えます。

ここ数年、不動産の広告媒体は分散化の傾向にあり、昔のように広告を出せば反響がある…ということはなくなっています。広告にもお金がかかり、広告費は仲介業者の経費です。効率よく多くのお客様を集客するには想像力を働かせ、媒体を精査しなくてはいけません。今回は事業用物件なのでネットだけに頼らず、多くの経営者が目にする日経新聞にターゲットを絞り広告を出稿しました。

大きな反響に手ごたえを感じる

福岡宅建協会の不動産情報サイトふれんずに情報を掲載をすると、早速、不動産業者から数件の問い合わせがあり案内の申し込みもありました。そして日経新聞の広告が掲載されると、エンドユーザーからの問い合わせが次々にあります。まずはホームページの物件情報に誘導し、年数も経っていること、改装もしていないこと、引渡は現状…という条件をお伝えします。それらの踏まえたうえで内覧を希望されるお客様の日程をセッティングします。次々に問い合わせがあることで、やはり価格設定は間違っていなかったと感じたものです。

案内時にはお客様に改装費用の見積もりと諸費用計算書を提示することで、実際の購入額もすぐにわかり、検討を前向き考えていただけます。そして次に案内するお客様には、検討をしているお客様がいることを伝えるとそのお客様も競争心理によって検討をいただけます。もちろん価格交渉は一切、ありませんでした。

私はただ案内するだけではない、お客様に買いたい!と思っていただけるような演出をするのも仲介業者の役目と考えています。結局、販売を開始して半月で購入の買付を3本いただいたのです。これにはK社長も驚いていました。

ただ売るのではない全てが満足いく売却を目指す

そして買付をいただいたお客様の中で、一番早く購入できる現金決済の企業と取引の運びとなりました。決済日は3月10日。売却の媒介契約を結んだのは2月6日だったので、1ヶ月での早期売却となりました。購入いただくお客様は賃貸運用をされるとのこと。そしてK社長には本当に喜んでいただきました。

K社長は、私が甘いもの好きということで来社の際はいつもお菓子を持ってきていただき、いろいろな方にご紹介下さいました。本当にありがとうございました。今回の売却が大成功したのはK社長が私を全面的に信頼し任せていただいこと、そしてK社長自身の一生懸命な気持ちが伝わったからです。K社長からは 売却後のアンケートにうれしい言葉をいただきました。

売却の仲介で成功の秘訣は、売主様との信頼関係から始まります。自分を信じてご依頼いただくことは本当にパワーがでます。仲介業務は、最終的にお客様に喜んでいただけることが一番うれしいものです。

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