『正直不動産2』は不動産屋という生き物がよくわかる

ドラマを見ない私がチェックする正直不動産2

皆さん、NHKで現在放映中のドラマ『正直不動産2』は見ていますか?

私は普段ドラマはほぼ見ませんが、2022年に放映された『正直不動産』に引き続き、2024年1月9日から放映されている『正直不動産2』は楽しみに見ています。お客様や知り合いなどにも「正直不動産、見てます!」という声をよく聞きます。

知らなかったのですが、元々原作はマンガとのこと。ドラマの内容はHPのリンクを確認して欲しいものですが、不動産仲介業の日常をなかなかリアルに表現していると感じます。

正直不動産2 ホームページ

NHK

ストーリーは一話完結なので気軽に楽しめます。もちろんドラマなので誇張している部分もあり『いやいやそれは流石にないだろう!』とツッコミを入れたくなるところもありますが、まあまあリアルです。

特に登坂不動産の大河部長!あんなタイプのスタッフ(声がでかい、調子がいい等々…)はよく見かけます。フルコミ営業マン(正社員ではない歩合制のイケイケゴリゴリ営業スタッフ)も投資系不動産にはよく目にするタイプです。

不動産仲介業は成約数が営業の成績に反映されるため競争も激しく、和気あいあい・仲良しこよしでは生き抜くことができない職場のため、ドラマのような展開ばかりではないはずですが、一般の不動産会社はあんなもんです。

堤エステートは不動産売買業者の中でも特異な有料会員制の【223スタイル】で運営しているため、この『正直不動産2』に出てくる業務形態とは全く違います。

しかし私も昔は不動産会社に勤めていた時期もありましたので雰囲気は分かります。それも35年以上前なので(!)パワハラ具合は桁違いですが…。

業界イメージにとって微妙だけど仕方ない

このドラマの良いところは、山P演じる主人公・噓の付けない不動産営業マン永瀬が、営業文句ではない本音をズバッと言うところです。

2月27日放映の8話目ではワンルーム不動産投資について『醜い悪夢のような現実にしかなりません!そもそも不動産投資なんてサラリーマンが片手間に手を出すものじゃないんです!』という本音をお客様にぶつけるのです。(その通り!)

理由もドラマを見ている人に分かりやすく説明をしてくれてるうえ、その他様々な不動産用語や業界の仕組み等も教えてくれます。

一方ドラマだから仕方ありませんが、営業マンの営業手法がかなり強引に描かれています。例えば『絶対にお得』と顧客に伝えたり、手付金を準備できない顧客にお金を貸したりする(これは違法)など、トラブルを起こすための行動としか思えない部分も多々見られます。

特に主人公のライバルであるミネルヴァ不動産に至っては宅建業法違反を問われるような会社にしか見えません。ですがこのような営業マンや不動産屋、いわゆる『不正直不動産』も存在するのでしょう。

このドラマを見ている一般エンドユーザーにとっては『やっぱり不動産屋って信用できないよね~』という印象がますます強くなるでしょう。でもほぼあるあるの内容、それが不動産業界に身を置くものとして切ないものがあります…。

しかし真実を分かりやすく伝えるにはドラマ放映はいい手法です。ただこのドラマを若い世代がどこまで見ているのでしょうか。これから不動産を購入するような年代の人に見て欲しいものです。

そもそも民放ではできないドラマ

『正直不動産2』は今現在の不動産業界の姿を映し出しているめ、スポンサー頼りの民放ではできない、NHKだからできるドラマと言えます。

資産形成を高らかにうたう投資用不動産会社や狭小建売住宅の販売会社、不動産仲介会社等、スポンサーとしてCMや番組提供をしている企業にとっては営業妨害と言える内容です。スポンサーの顔色を気にして忖度してばかりいる民放テレビには制作することも難しいでしょう。

私が昔からおかしい言い続けている『広告収入に頼るビジネスモデルのメディアは真実を伝えない』はこういうところからも見て取れます。もちろんNHKがメディアとして真実を伝えている全く思っていませんが、このドラマを制作するところをみるとましなのかもしれません。

もちろんドラマはエンタメなので誇張はありますが、今の不動産業界の問題を提起しています。そういう意味でも多くの人に見て欲しいドラマです。

ドラマで描いてほしいこと

全10話の内、8話まで放映されている『正直不動産2』ですが、私はもっと多くの不動産業界の闇を取り上げて欲しいと強く感じています。

真っ先に挙げたいのが【両手仲介】【物件囲い込み】の問題点です。この問題は不動産売買を希望する一般エンドユーザーにも大きく関わる問題で、私は度々問題点を指摘しております。

最近はこの問題点を取り上げる記事も目にするようになりましたが、まだまだ周知には至っておらず、気が付かないまま取引が終わっていることも多いのではないでしょうか。

特に【物件囲い込み】は売主側の仲介業者都合による大きな問題です。これをドラマで取り上げてもらうと一般エンドユーザーにも分かりやすく伝わると感じています。

その他『大手不動産業者が安心』という幻影や、『マンションが抱える闇』も取り上げて欲しい問題のひとつです。

不動産という仕事は奥が深いもの

今回、注目されているドラマ『正直不動産2』が放映されていることで不動産業という業界や仕事のことを知った人が増えたのはないかと思います。

若い人がこのドラマを見て『不動産営業マンになりたい!』と思えるかどうかは謎ですが、令和6年で不動産業歴35年になる私が言えることは、不動産業は奥が深く、売る人・買う人にとって大事な資産の縁結びをする素晴らしい仕事です。業界を知ってもらうことで、不動産業健全化のきっかけになればうれしいものです。

ドラマは残すところ後2回ですが、NHKオンデマンドでは過去に放映された『正直不動産』『正直不動産2』を見ることもできます。ぜひ見てみてください。

ドラマ10 正直不動産

NHKオンデマンド

ドラマ10 正直不動産2

NHKオンデマンド

最後に余談ですが『正直不動産2』のHPを見ていたところ、3月9日(土)・10日(日)にはNHK福岡放送局にて『正直不動産2』PR体験会のイベントが行われました。

ドラマの世界観を体感!「永瀬財地の風」体験コーナーや登坂不動産前・ミネルヴァ不動産で記念撮影ができるということで行ってきました! 詳細はTAKE BLOGをご覧ください

正直不動産2 PR体験会 in 福岡に行ってきた

TAKE BLOG

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