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会員様・競売の実例|16年間にわたる初めての会員様との歩み

会員U様との出会い

平成10年2月、当事務所(当時:東区青葉)に64歳の単身女性が訪ねて来られました。お話を伺ってみると、閑静な住宅街にお住まいのこの方は、なんと勤務先から帰宅途中に強盗にあい、その際に転倒してケガまでされたとのこと。

人通りの少ない夜道

ご自宅周辺は夜間人通りが少ないことを逆手にとられたのでしょう。それ以降「帰り道が怖くてしかたないので、現在の自宅を処分して安全な所に住み替えたい…。」と思われていたそうです。

しかし新たな住み替え物件の購入に必要な自己資金は、売却代金以外ありません。そこでこれを機会に投資目的で5年前に現金で購入されたまま、何ら利用されていない郊外の土地についてのご相談もいただきました。

建築できない遊休地

何ら利用されていない郊外の土地の物件調査をしたところ、問題が発覚しました。土地に接面する道路が道路認定されておらず、私道となっており共有持分登記がされています。

このままの状況では土地に建物の建築は出来ません。つまり一般的には売れない物件なのです。U様にこの土地の状況を報告したところ、地元のS不動産に勧められるまま購入をしていたようで、遊休地でも年に2回の雑草処理等の維持管理を負担に感じ、私に相談する前から勧められて購入したS不動産に売却を依頼していたようです。しかし売却が進まないことで今回、私にも売却の相談をされたとのことでした。

U様との話し合いの結果、住み替えのために現在お住まいになられている一戸建てと遊休地の売却を進めていく方向で販売を私に一本化して頂きました。そして
U様と2物件の売却に対し専属専任媒介契約を結び売却活動を開始しました。

堤エステートからの提案

まずは、所有されている自宅の一戸建と、問題のある遊休地となっている郊外の土地を売却。
1.の売却代金でセキュリティがしっかりとして、且つ通勤の利便性を重視したエリアに住み替え用マンションを取得。
マンションの固定経費(管理費等)を補うために、賃収入を目的とした投資物件を取得して運用。
退職後は、趣味である映画鑑賞に便利な都心部へ住み替え。住み替え後は、退職して給与収入が無くなり年金収入のみとなっているため、自宅として利用していたマンションは売却し、いざという時の為の資金として現金化。
都心部の自宅マンションで生活をエンジョイしながら居住しつつ、投資マンションの賃収入で、自宅マンションの固定経費(管理費等)を賄う。

そして重要なのは、上記提案に基づく、物件選択です。

物件選びのポイント

物件選びは以下の点を重視しました。

住み替え物件選定のポイント

通勤が便利であること
セキュリティがしっかりしていること
グレードが高く広めのマンション

投資物件選定のポイント

運用利回りが良い
賃貸市場で動きのある1LDK以上
(ワンルームは飽和状態)
将来、自分が住んでも良いと思える物件

提案した運用例

一戸建(自宅)の売却と遊休地の売却により、買替資金の確保
居住用マンション(セキュリティがしっかりした、通勤に便利なエリア)への住替(購入)と資産運用を兼ねた投資用マンションの購入
提案した運用例

上記提案のもとプラン実行です。

資産の売却

ご希望の物件を取得するためには、まずは資産の売却です。U様にとっては自宅である一戸建と、投資を目的とした問題のある遊休地、これら2つの所有資産をできる限り高く売却し、物件をいかに安価で取得するかがポイントとなります。

また、現在の自宅を売却すると住む場所が無くなってしまいます。2物件の売却を同時に進めながら住み替え物件の選定を行う必要があります。そして自宅の引渡し時期と住み替え物件の入居時期を合わせないと、賃貸が必要となり余分な費用が発生してしまいます。

自宅(中古一戸建て)

中古一戸建ての自宅
所在地:福岡市東区青葉
売却代金:2,490万円
残債:約500万円
残ったお金:1,990万円

投資物件として購入した土地

所在地:糟屋郡新宮町
売却代金:1,000万円


手元資金は2,990万円

これで新しい資産を取得するための約3,000万円の予算を確保することができました。次はこの資金を予算として、新たな自宅用マンションと投資用マンションを取得します。

堤エステートからの提案

希望の物件を取得する際、予算をふまえて出来る限り安価で取得することが、最大のポイントです。そこで一般市場より割安価格で取得できる可能性がある競売物件に目を向け、競売でもお客様が安心して取得していただける、当社の競売代理入札システムでプランを実行することになりました。

競売代理入札システムにて自宅取得

U様と一緒に競売市場で物件探しを行った結果、自宅用マンション(グレードが高くセキュリティがしっかりとした物件)には、以下の物件がタイミング良く出てきました。そこで、予算と相場を考慮して、「この金額だったら競売としての旨みがある」と思われる2,147万円で入札し、無事落札することができました。

NEXAS WORLDスティーブンホール棟
建物名NEXAS WORLDスティーブンホール棟
所在地福岡市東区香椎浜
構造鉄筋コンクリート造5階建4-5階部分
築年数平成3年3月
専有面積100.02㎡/戸建て感覚のメゾネットマンション
間取4LDK
最低売却価額1,785万円
入札価額2,147万円
住宅ローン600万円は住宅ローンを利用

バブル期に建築され当時の市場価格:3,000万円前後。世界的に有名な建築家:スティーブン・ホール の作品。NEXASは未だ見学者が絶えることがない建築通にとっても魅力ある建物で、グレードも高くセキュリティもしっかりしている。

競売市場で投資マンションを取得

自宅用マンションを取得された後、競売市場に程度が良い2LDKのマンションが出てきました。運用利回りや賃貸相場、売買事例等を入念に調査することで「割安感がある金額」で入札金額を決めていきます。。

投資用として【1】

ロワールマンション室見川
建物名ロワールマンション室見川
所在地福岡市早良区室見
専有面積48.37㎡
間取2LDK/最上階ロフト付、眺望・陽当り良好
築年数平成2年3月
最低売却価額557万円
落札金額649万円

落札時に歯科医の賃借人がいましたが、堤エステートで賃貸借契約の継続手続きを行い、オーナーはU様として引き続き居住していただきました。その後、賃借人が退去して現在は法人契約にて家賃月額83,000円で賃貸運用中です。(H19年1月時点)

投資用として【2】

メゾン・ド・メナージュ
建物名メゾン・ド・メナージュ
所在地福岡市博多区住吉
専有面積37.93㎡
間取1LDK/角部屋、眺望・陽当り良好
築年数昭和63年3月
最低売却価額302万円
落札金額666万円

上層階の角部屋で、比較的立地も良い為、賃借人の募集には安定した物件です。現在も家賃月額70,500円で賃貸運用中です。(H19年1月時点)

計画していた資産運用の投資マンションも無事、取得できました。

物件の売却と新しい居住用マンションの購入

U様が新しい生活を始められて数年後、突然私に「息子のために資産を残したい」というご相談をいただきました。それと同時に定年が間近になり、かねてから計画をしていた足回りのいい都心部への住み替えを実行したいとのことでした。

人気物件である「NEXAS WORLDスティーブンホール棟」は、早期に購入希望者が見つかり、U様が購入した金額(=競売で落札した金額)よりも高い金額で売却できました。そのため売却代金から残りの住宅ローンを完済しても充分な現金を得ることができました。

NEXAS WORLDスティーブンホール棟
NEXAS WORLDスティーブンホール棟 売却
購入金額(落札金額)/2,147万円
売却代金:2,400万円
住宅ローン残債:約400万円

購入(落札)金額と売却金額の差額は253万円。
ローン残債も返済することができました!
メリットのある売却が行えました。

ただ困ったことに、売却すれば新しい住まいに移らないといけません、再び競売で購入を考えたのですが、急な売却でU様にとって最適な競売物件が見つかりません。しかし物件の引渡しまでにU様にとって最適な新しい住まいを探さなくてはなりません。

物件を必死に探していたところ、私と懇意にしている業者が、福岡市中央区薬院のマンションを競売で落札してリフォームを施したばかりの販売前の物件があるのを知りました。私の事情を伝えたところ、快く販売予定価格からの値引きにも応えて頂きました、U様も物件を気に入られようやく住み替え物件が確定しました。

新しい自宅マンション

藤和コープソシエ薬院
建物名藤和コープソシエ薬院
所在地福岡市中央区薬院
専有面積40.12㎡
間取2DK
築年数昭和59年4月
最低売却価額302万円
落札金額666万円

ただ自宅である「NEXAS WORLDスティーブンホール棟」は契約が終わった段階で、最終的な残代金の入金をいただくためは、銀行の融資実行日に物件を明け渡す必要があります。入金まで仮住まいという選択肢がありますが無駄な経費となります。

そこで購入予定(薬院のマンション)の知り合いの業者に、自宅売却(スティーブンホール棟)の決済日に合わせ私が小切手を差し出すことで、事前入居(残代金の支払い前に入居すること)を認めていただきました。そして平成13年12月7日に契約を締結、同月15日にU様は新しい生活を薬院で始めることとなりました。あとは無事に前自宅(スティーブンホール棟)決済が終了すれば、U様の望み通りの結果になります。

しかし、この事が苦難の始まりになってしまうとは夢にも思いませんでした。

新しい生活一転、まさかの脳梗塞

今回で最終的な取引になる自宅(スティーブンホール棟)の最終決済日1週間前には、新生活が始まったU様。引越しも落ち着き新生活をエンジョイされていましたが、2.3日して私が最終的な決済の書類を確認しようと連絡をしましたが、返答がありません。

U様は律儀な方で、連絡をしないような方ではありません。最初はさほど気にしていなかったのですが、決済まで3日となり何度連絡しても音沙汰なしです。タイミング悪く私も風邪をこじらせ40度近くの高熱でダウンしていました。朦朧とする意識の中で胸騒ぎを憶え、薬院のマンションに様子を見に行ってもらったところ、電気をつけたままチェーンキーがしてある状態で倒れられていたのです。すぐ警察を呼ぶように指示して、警察にチェーンキーを切断してもらい救急車で搬送してもらいました。

救急搬送

独り暮らしの身であるU様でしたが、現場に叔父であるH氏がかけつけてくれたので、その場をお任せして翌日に容体を確認したところ、脳梗塞をおこされ倒れて2日間は動くことが出来なかったようした。もちろん起きる事も出来ず、発見が遅れていたら大事に至っていた可能性が高かったと聞きました。幸いにも命には別状はなかったようでほっと一安心しました。

このような一大事ではありますが、物件の決済は翌日に控えています。キャンセルすることも視野に入れH氏に状況を説明したところ理解をしていただき、決済当日はH氏を売主の代理人として、この取引は無事行なう事が出来たのです。


しかしU様は入院生活を余儀なくされることになり、後遺症により歩行も困難な状態になりました。あれだけ楽しみにしていた新しい薬院のマンションでの生活は出来なくなってしまったのです。折角購入した物件をどうするか、今度はU様とH氏を交えライフプランの練り直しです。

ライフプランを見直しシルバーマンション取得へ

H氏とU様と相談の上、薬院のマンションの売却を行い介護付シルバーマンションを取得する事で話がまとまりました。買値から若干利益が出る850万で販売活動を開始していたところ、U様が倒れられる少し前にU様の紹介で当システムの会員様になられた今回の事情を知るK様から購入の申し出がありました。お互いが友人であるとの理由からU様とK様の合意により、平成14年6月に当方の仲介により700万円で売却されました。

売却した資金は、今後シルバーマンションの購入費用や医療費の高騰に備え、現金化しておきます。しばらくして条件の整った介護付シルバーマンションの物件が見つかり、現金で購入されリハビリを続けながら入居されております。その他の2件の賃貸運用中の物件は保有を続けることになり、賃貸で運用されています。売却に伴う預金と年金収入・家賃収入で今後の生活は安心です。

U様のシルバーマンションを訪ねると、引き出しから競売情報が掲載されている新聞を取って私に見せられます。現状での購入はさせられないので、やんわりと話をはぐらかしますが、この時のU様のイキイキとした表情をみるとついお元気だった頃のU様を思い出します。

会員U様との16年間の歩み

最終的にU様は、保有していた2物件を私の仲介で売却競売代理入札システムで3件の物件を取得→そのうち1物件を私の仲介で転売私の仲介で1物件購入私の仲介で売却をしていただきました。

このような自宅用としての入札だけでなく、資産運用としても競売を充分に活用された実例は現在の会員制システムのコンサルティングの基礎となりました。今年(平成26年)で16年経ちますがU様は当システムの会員を退会されず継続して頂いております

会員U様との取引

現在は2件の投資用マンションを運用中です

平成26年5月、会員U様は天国へ旅立たれました。
毎年クリスマスには大好きな赤のポインセチアを持ってお見舞いに伺っていましたが、それもなくなるのかと思うと寂しさでいっぱいです。会員制の礎を築いていただいたU様、本当にありがとうございました。
★私のブログでU様へのお別れメッセージを更新しています★

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