【不動産売却の実例】初めてのリノベーションマンションを創る
キャンバスとなるすばらしい物件
堤エステートの2007年は「仕事をする宣言」から始まりました。アンテナを張っていると、知り合いの業者から物件買取の打診が。物件は「リベーラガーデン イーストタワー1804号室」愛宕浜の海沿いに位置する大規模住宅地の中の高層マンションです。この物件は平成11年に一般エンドユーザーが不動産業者に勧められるまま競売市場から落札した物件でした。しかし購入したものの諸事情により利用することなく、手付かずのまま放置するはめに。結局転売を試みても売却できず、その後資金繰りに困り最終的に知人を介して私に物件の買取を依頼してきました。
建物名 | リベーラガーデンイーストタワー |
所在地 | 福岡市西区愛宕浜 |
専有面積 | 87.57㎡ |
構造 | 鉄筋コンクリート造20階建18階部分 |
築年数 | 平成8年8月 |
間取 | 3LDK |
早速物件を見に行くと、20階建ての18階で部屋の向きは南向き、そしてベランダからは、息を呑むほどのすばらしい眺望!愛宕神社を正面に、福岡タワーからマリノアシティの大観覧車まで景色が一望できるのです。近隣には学校や公園が多く、マンション周辺には一戸建が多いため将来的にも視界が遮られることがありません。
「すごくいい眺めだな、夜景もきれいだろうな」そんなことを感じながら、一つの思いが浮かんできました。“この物件をキャンバスに、住まいを創って販売してみたい”
近年、大都市圏では「リノベーション」という方法が注目されています。リノベーション【renovation】とは、時間の経過とともに古くなった既存の建物を、現代生活にあった機能、用途に改修・改築し、新たなスタイルを持った住まいとして変身させ、その建物の魅力を再び高めること。言い換えれば、完成当時の価値を上回る価値を創造し、建物を再生するのです。
私はこのリノベーションに以前から興味がありました。中古住宅の売買をメインに行う不動産業者は、通常、中古物件を仕入れると商品化のためのリフォームを施し、利益を上乗せして販売を行います。しかし、リノベーションによって生まれ変わる物件は、物件自体の価値を上げるために、その物件の特性を活かしつつ今必要とされる機能や用途、デザインを施すので、まさに「物件を創る」といえるのです。
縁があって巡りあった物件。これをキャンバスにしてみよう、まずはそんな気持ちで物件を仕入れました。
そして人との出会い
では、この物件を誰に色づけをしてもらおうか?施工業者に関しては今までの業務による付き合いの中で、いくつかの顔ぶれが浮かびます。しかし、この物件のプランやデザインは誰に頼もうか・・・と考えていました。
その中で、決まっていたことは「女性にこの物件を創ってもらいたい」ということでした。近年女性の活躍は目覚しく、特にこれからの不動産業界は女性の力が活かされる業界と思っていました。男性とは違う細やかな心遣いと女性ならではのパワフルな感性でこの物件を創りあげて欲しいと思い、早速何人かに声をかけてみました。
そして紹介された中の一人が、女性建築家:宮城雅子さんでした。まだ独立して2年足らずではありましたが、店舗や住宅の設計からデザインまでをこなし、各方面から注目されている女性で、とにかくパワーを持っている方。初めてお会いしたというのに話は尽きず、その時間はなんと6時間!「この人に頼んでみよう」そう確信したのでした。
一方、施工業者の選定も行います。今回の試みを理解してもらい、チャレンジしたいと思ってくれる人。かつ、価格面でも努力(安く仕上げるという意味だけでなく、いい物をコストを抑えて創る気持ち)してくれるところ。そんな業者を探していきました。その中で出会ったのが野口建装:野口社長。
彼は若いながら、既に自分で会社を持ち、最近ではめずらしい男気のある建築の職人です。彼自身も堤エステートに興味を持ってもらい、私の要求に応え、様々なプランや金額を提示してくれました。
物件も人も全て新しい出会いから始まる…、空間を用意する不動産のプロと設計・デザインのプロ・建築のプロのコラボレーション、宮城雅子建築設計事務所+野口建装+堤エステートによるプロジェクトの誕生です。
さて常に新しい試みを試したくなる私。今回のプロジェクトでは仕入れ価格をオ-プンにして、売却予想価格から逆算して最低利益水準を割り出し、それ以上の価格で売却できたらパートナーである2人対してボーナスを与える成功報酬システムを導入してみました。これよって設計や施工に対して支払われる報酬だけでなく、通常、販売を担当する不動産業者しか味わえない「物件を売る」という「売却の喜び」も分かち合う事ができるのです。そして彼ら自身に2人が手がける物件の売却価格を決定してもらい、いざプロジェクトのスタートです。
デザイン展に出品
プロジェクトが誕生してすぐ、今後の工程を考えていたら、宮城さんより提案がありました。 『福岡の街で開催されるDESIGNING展に、出展してみませんか?』
2007年で3回目となる「DESIGNING 展」は、「今、何をデザインしようとしているのか?」ということを、企業・ショップ・デザイナーなどが、ショップ・ショールームやイベント会場、ウェブサイトにて独自のエキシビジョンやワークショップで表現し、デザイン関係者だけでなく、一般ユーザーを巻き込み、福岡の街をリレー形式で展覧(体感)できるエキシビジョンの集合体として開催されたものです。
今までデザイン等のクリエイティブな世界とは、無縁の世界で業務をしてきたため、何事も経験と思い思い切って出品をしてみました。
出品のコンセプトは話し合いの結果、リノベーションで創る新しい物件の形を提案。間取りをすべて解体し、リノベーションによって生まれ変わる女性建築家の提案を展示することになりました。部屋全体を大きな模型と見立て、皆様にプランを体感していただきます。
またその場に来ていただいた人が、物件を購入してくれるような展示にしたい…そのようにも考えていました。
さてデザイン展出品が決定したものの、出品のためには物件に大規模なリフォームを施す必要があります。そのことについて近隣住民の方の理解を得るために、管理会社との交渉は必要不可欠でした。デザイン展までの日数があまりにも少ないので、突貫工事になる=騒音問題が浮上しました。結果、解体作業とパーテーションのみの工事にとどめ、何とか住民の方を交え何度も足を運びご理解を得ることが出来ました。
工事時間を9時から17時までに厳守して、解体が完了したのはデザイン展が開催される1週間前になってからでした。デザイン展前日まで3社は徹夜作業で、完成用模型の作成・パネル・広告物を仕上げました。
正直このような「クリエイティブなものを創る」という業務経験はなく時間のない中、関係者各人と打合せをし、それぞれが創りあげてきたものを統合する、それは大変なことでした。紆余曲折はありましたが、何とか当日を迎えることができました。各人が多くの時間と労力を費やし努力はしましたが、まだ納得できるものではなかったため、当日も裏側では作業を続け、お客様を迎えることとなりました。
今となっては笑い話ですが、本当にあの時は全員が疲労困憊、くじけそうになったものです。
WEB戦略と物件写真
一方、遠方のお客様にもこの物件の魅力を伝えたいと思い、WEB戦略も同時に進めていきました。物件の一番の魅力である夜景、この景色がポイントとなるため撮影にも力が入ります。しかし、自分たちによる撮影には技術的にも限界があります。
そんなとき、ふと目にしたNHKの朝のニュース。大分に住むおじさんが、手作りの機材を使い、パノラマ風景写真をとる姿が紹介されています。その独自に開発されたパノラマ写真は、とても横長いダイナミックな写真、それが次から次に紹介されています。もちろん写真はプロ級の腕前!もちろん、すぐさま連絡をとり、そのおじさんである大分佐伯在住の志賀本昌氏に来ていただきました。
この志賀さん、九州大分県の風景を中心にパノラマ写真と立体写真で紹介するバーチャル観光サイトしています。その写真に対する探究心にはとてつもないパワーを感じました。リベーラガーデンからの写真を数多く撮影していただき、本当に満足いく写真が完成しました。
この時、物件のよさを伝える写真が重要なことを改めて感じたものです。そしてそれ以上に、年齢など関係なく自身の興味あることを突き詰めていくそのパワーに関係者一同、心を打たれたものです。
やっぱり、皆で力をあわせて、すばらしい物件を見てもらおう!そうしてデザイン展を迎えたのでした。
デザイン展出品の成功、そして物件販売
思えば物件購入から建築家・施工会社との出会い、管理組合のプロジェクトについての説明及び改装工事についての同意とりつけ、内装の解体工事、展示の準備までを約1ヶ月でやり遂げました。
そして、4/26~30日までの5日間で来場者数は、なんと100人以上!実はデザイン展の出展物は、やはり天神近隣が多く、それに対して私共の出品は、愛宕浜という遠方だったので、お客様にお越しいただけるかが、心配の種でした。しかし、本当に多くの方が会場まで駆けつけて下さいました。
私も最終日には、現地に向かい、当日は33名の来場者とお会いできると同時に久々の現場でもあり、疲れもしましたが、これだけ多くのお客様を一度にお会いでき、実り多い1日となりました。
デザイン展への出品という目的は成功に終わりました。しかし物件の販売に対しては、結果的につながることができませんでした。やはり、デザインに興味があり出品展示を見に来られたお客様と、例えばオープンハウスに来られるお客様では、同じ来場者と言えど目的が違うのです。
また展示に対しても販売するためのものではなく目的が違うため、販売するためには何が必要なのか、改めて考えさせられる大きなきっかけとなったものです。
何はともあれ2007年の堤エステートにとって、デザイン展出品は不動産・建築・販売・WEB等の広告戦略これらを改めて見つめなおす大きな出来事でした。
さぁ次はいよいよ本格的に物件販売です。
新たなる初めての試み
無事、デザイン展も終わり、次はいよいよ本格的に物件を販売しなくてはいけません。通常、不動産を仕入れて販売するまでベストな期間は3-4ヶ月です。この時点で、既に3ヶ月時間が経過していたため早急に物件を販売しなくてはいけません。
物件は間取りを全て解体し、天井や床も外しています。プロジェクトメンバーの希望は専有面積87.57㎡、3LDKの間取りをあえて取り壊しスケルトンにして、プロの建築家と壁紙一枚からキッチン、リビング、浴室まで、お客様のライフスタイルに合わせて自由にオーダーメイドの住空間を創る事が出来る今までにない試みで販売を行いたいということで一致しました。
皆、この物件に愛着を持っていました。本当に気に入ってくれるお客様に出会いたい、そんな気持ちでいっぱいでした。では気に入ってくれる人にどのようにアピールすればいいのか。それはこの物件の魅力を最大限の伝えることではないか、見てもらうことではないか。
この物件の一番の魅力、それは夜景のすばらしさ。そこでナイターオープンハウスを開催し、実際に夜景を見てもらおう…!ということになったのです。
最近の新築マンションではナイターオープンハウスを開催しているところも多くなってきました。また、リノベーションを手がける会社などはモデルルームで小さなパーティー等を開き、同時に物件を見てもらう試みも行っています。せっかく新しい試みを続けているこのプロジェクト。そこで堤エステート初のナイターオープンハウスを開催することにしました。
しかしリベーラガーデンは管理が大変しっかりしており、これまた許可をもらうのに大変な労力を費やしました。しかしこれだけ管理がしっかりしているということは、後に居住される方にとっては、安心だろうと思った(思うようにした)ものです。
さてWEBも作り変え、オープンハウスのチラシもカラーで刷り、近隣への新聞折込やポスティング等、準備万端でお客様の来場を待ちました。きっと夜景を見てくれれば、こころ動かされるはず…。皆期待していました。
しかし、思ったように来場者が伸びずナイターオープンハウスでは契約に至りませんでした。
福岡でのリノベーションマンションの現状
本当にいい物件なのに…、皆そう思っていましたが、私はとにかく販売しなくては皆に利益を分配することができません。リノベーションのコンセプトが悪いわけではない、お客様の購買意欲を掻き立てるところまで行っていないのではないか、それは価格面なのか、物件のアピール方法なのかもう一度、良く考えて販売戦略を打ち出す必要がでてきました。
そこで様々な情報を収集すると、いろいろなものが見えてきました。
私は今回「こんなマンションがあったらいいな」の思いから、このプロジェクトに取り組みました。いつものように自分がお客様になった時にはどんなマンションなら欲しくなるかと考えて見ました。お客様の中には、既製の物件でない、こだわりの空間を必要とされている方に、きっと喜んでいただけるのではないかと思っていたのです。
福岡でもリノベーションやデザイナーズマンションなどよく見られるようになりました。しかし、実際にはあまり成功した例は少ないのが現状です。なぜか!?それはリノベーションが成功する東京などの大都市圏に比べて、こだわりの空間を探している顧客層が少ないのが理由ではないかと考えました。
また、リノベーションを行うと、施工規模によっても変わりますが、リフォームに比べ解体費用などがプラスされ、どうしても工事金額が高くなり、よって物件価格も上昇してしまいます。この物件価格の上昇が、物件を探しているお客様に足を遠のかせている原因の一つかもしれません。福岡県は政令指定都市ですが、一人当たりの県民所得は意外に低く、平成16年で全国29位(内閣府:統計資料より)。つまり、所得が特別高いわけではないため、高い買い物をする層も少ないということになるのです。
そして一番のネックは最近の新築マンションの建設ラッシュによる、販売戸数が供給過多である現状です。ローコストマンションも増えており、新築でも安い金額で物件を取得することができます。これらのことから、最近の売れるマンションの傾向は、都心部や希少価値のある場所に立地、もしくは所得がある程度でも購入可能なローコストマンションとなってきています。
不動産の売買は、ただ「売った買った」では立ち行かなくなってきています。昔のように、不動産を購入したい人(人口)も減少し、あわせて黙っていても売れる物件も減少しています。やはり不動産業者にも景気やユーザーの動向、データ収集による市場分析が必要とされているのです。
これらのことを踏まえた上で、リベーラガーデンをお客様が納得のいく価格でなおかつプロジェクトに関わる関係者全員が利益を得ることのできる販売を行わなくてはいけません。それが、私の役目なのです。
これで最後!販売戦略の見直し
価格も見直した上で、改めてリベーラガーデンの販売戦略を見直しました。今回のリベーラガーデンもバスルーム以外は全て取り外し、新築同様に生まれ変わっています。つまり中古物件とは言え、新築マンションと変わらない設備を整えているのです。そしてリベーラガーデンイーストタワー1804号室にしかない眺望、お客様がそこに価値を見いだしてもらわなくてはいけません。
更にいろいろ考えていくと、お客様に物件を案内した際に、お客様がここでの暮らしをイメージできるようにしなくてはいけないのでは?そのためには現状のスケルトン状態から間取りが作られていて、ここで私だったらこんな風に住みたい!と想像していただける空間を準備するべきでは…と思い始めたのです。
本当は間取りからお客様の好みあったものを提供できる、オーダーメイド型で物件を販売したい。しかしスピードを持って販売するために建築家が提案した間取りをつくり、暮らしを提案することでお客様自身にも物件購入のイメージを体感してもらうことが必要、そう考え販売戦略を大幅に変更しました。そして、プロジェクトメンバーで話し合い、1804号室ならではのこの物件しかない間取りを考えることになったのです。
物件の特性を活かしたリノベーションによる商品化と販売
改めて皆で物件に向き合い1804号室だけにしかない間取りを考えました。まず一番活かしたいのは眺望。
この物件は、愛宕神社を正面に、福岡タワーからマリノアシティの大観覧車まで、横に広がる景色が一望できます。しかし、以前の間取りでは眺望が一望できる南側が縦に4分割される間取りとなっており、部屋の中からの眺望が活かされない形になっていました。しかしこの眺望を活かしきれていない間取りにも訳があり、3LDKの間取りとするために各部屋に窓を配置するとなると、どうしても南側縦4分割の間取りにせざる負えないのです。
宮城さんを中心に、様々な意見を出し合い、リビングからの眺望が最大限に楽しめる間取りを考えました。また、そこで出た意見の一つに、お客様のライフプランに合わせた間取りにしてはどうか?いうものでした。
お客様の中には、ご夫婦2人の生活、もしくはご夫婦とお子様2人の4人家族など様々な生活スタイルがあります。そのため、最初から3LDKに区切ってしまうのではなく、一つの部屋は購入後、新たに壁を設けることで2つの部屋になる作りにしておくことになりました。
また、壁の一部をRにし、ガラスブロックにすることで、リビングの空間も広く感じられ、かつデザイン性のある間取りが誕生しました。
プランが決まったら、早速工事に取り掛かります。一度、完全に解体したものを、また一から作りなおす・・・、それは大変なことで費用も作業も時間も倍かかりましたが、全員でインターネットやショールーム、コネや紹介をフルに活かし、いい部材や素材をなるべくコストを抑えて仕入れる努力を行いました。また、リベーラガーデンの工事時間は9時から17時までとなっており、時間は限られています。施工をしていただく大工や職人の方々は、制約の多い工事現場で正確に着実な工事をしていただきました。
工事が進む中でも、新しいアイデアは生まれてきます。一部屋を二部屋に区切る壁は、いろんな形ができるのではないか?キッチンにはエプロンを掛けれるおしゃれなフックを取付けよう、リビング端の窓側にカウンターを取付けてはどうか?・・・今考えると、職人泣かせの現場ではなかったのでしょうか。しかしそれもこれも、この1804号室に住んでいただく人に喜んでもらうために全員が頑張っていたのでした。
工事が進むと同時に、新たに特設ホームページも作り変えました。キャッチコピーは「新築を超える・・・ デザイナーズリノベーション」物件の特徴はもちろん、なぜ新築を超えるのか?と言う部分も明確に打ち出し、更に価格的メリットも詳しく説明するページを設けました。またイメージ戦略も重要と思い、高級感ある新築マンションのようなイメージで公開をしました。
そして、今回は新たに既存のブログシステムを利用して、工事の進行状況を見てもらうようにしました。こうすることで、お客様にも工事や物件のポイントをリアルタイムで見ていただくことができます。そして私共としても、日々創られていく住まいの様子を共有することできます。
そして工事完成。ついにプロジェクトメンバーの想いが形になりました。
思えば、施工をお願いした野口建装:野口社長は、出会った頃は全くIT化されていなく、もちろんメールを打つこともできませんでした。しかし、このプロジェクトを通じて、インターネットを利用して部材を探し、関係者とメールでやり取りをし、自分が撮影してきた工事現場の写真が翌日にはネット上で公開されている、そんなことを目の当たりにし、瞬く間にインターネットを操れるように変身したのです。
女性建築家:宮城雅子さんも、コストを重視する私共のやり方や、多くの制約によく応えていただきました。そして、私もチームワークの難しさや大変さ、そしてそれ以上に、違った考えを持つもの同士が一つの目標に向かって進んでいく素晴らしさを、改めて感じさせてもらえたものです。
ついに購入していただけるお客様と出会えた
次は販売活動です。今回の販売には力が入ります。ちょうどこの時、大手仲介不動産会社の若手営業マンが、堤エステートに物件の問合せをしてきました。
私はまずWEBを見て欲しいと伝えました。するとWEBを見たその営業マンが当社を訪問し、ぜひ自分に物件を売らせて欲しい!と言って来たのです。通常、最初の販売は堤エステートが直に行いますが、彼の熱意と大手不動産会社から販売されるブランドイメージも、この物件にとってはプラスとなるのではと思い、彼に販売を託すことになりました。
そして8月4日(土)5日(日)にオープンハウス開催です。8月も中旬になるとお盆となり市場が止まってしまいます。オープンハウス開催日は8月いっぱいで物件を販売する最後のチャンスです。私も事務所で、良い報告を待っていました。そして最終日、前日にも来ていただいたお客様が購入をしてくださることになったのです!
堤エステートにとって、初めてのリノベーションマンションの販売はこうしてフィナーレを迎えることとなりました。思った以上に大変だったこのプロジェクト。私自身、今まで多くの人と同じ目的に向かってモノを創りあげて販売をする経験がなかったためメンバーそれぞれ大変だったと思いますが、皆様のお陰で最終的に満足していただいたお客様とめぐり合うことができました。
そして私にとっても不動産の販売や広告、モノを創るということを改めて考えさせられた仕事となりました。また次回、リノベーションに最適な物件に巡りあったら、今回の経験を元に更に素晴らしい物件をお客様に提供したいと考えています。
堤エステートでは、常にチャレンジ精神を忘れずお客様に新しいサービスをお届けする姿勢を心がけています!