• 会員様
  • 会員様の物件購入や資産運用

【会員様の実例】落札価格はこうして決まる。落札・転売でみる競売不動産価格設定の実例

初めての入札は居住用マンション

堤エステートの会員O様は、初めて入札をする競売物件として、中央区荒戸にある居住用マンションを検討されました。物件は築後約20年でしたが管理状況も良く、専有部分は日当たりの良い南向きの3DK、各戸にトランクルームも付いています。また地下鉄「大濠公園」駅まで徒歩5分、大濠公園・西公園も徒歩圏内で立地・環境も優れた好条件の物件です。

建物名日商岩井 西公園マンション
所在地福岡市中央区荒戸
専有面積59.02㎡
構造鉄筋コンクリート造陸屋根 7階建て
築年数昭和57年3月
滞納管理費なし
最低売却価額1,406万円

物件の占有状況は短期賃借権に基づき、賃借人が居住していました。そこで私は物件調査と同時に賃借人を何度か訪問して、直接ご本人とお会いすることができました。その際、こちらの事情をきちんと説明させていただくと、賃借人から室内を見せていただくことが出来ました。(※基本的に競売物件は入札前に物件の室内を見ることは出来ません)その際「競売を機会に、ここから退去する予定である」と言われました

「短期賃借権あり」の物件には、その物件の賃貸契約が終了する(最長3年)まで賃借人には居住する権利があります。(旧短期賃借権保護法を適用、平成14年4月より廃止) その為、たとえ落札をしても落札人がすぐに居住できる保証はありません。つまり通常は居住用としての入札には不向きな物件なのです。しかし、賃借人が退去予定ということであれば、居住用として安心して入札を行うことが出来ます。このように、物件調査をする際には、占有者や賃借人の話を直接聞くことが重要です。それによって、リスクを回避した入札を行うことが出来るのです。

これらの物件調査や一般流通市場での販売価格をもとに入札価格を査定します。

一般流通市場での販売価格は1,000万円~1,100万円
堤エステートが会員様に調査報告書で提示した落札予想ライン
680万円~720万円

会員様との話し合いの結果、702万円で入札することにしました。

結果的に24件もの入札がありましたが、私の予想通り
無事 7,020,010円で落札することが出来ました。

その後物件を転売、大きなメリットがありました

O様は初めての入札で希望物件を落札することができました。しかしその後、O様のご結婚が決まり、この物件では手狭になるとのご相談を受けました。そこで賃貸と売買の両方で募集を行ったところすぐに購入希望者が現れ、結果的に1,100万円で売却することになりました。

ではこの物件を、競売市場で購入したO様と、O様から売買でこの物件を購入したお客様の購入内訳金額を比較してみます。

会員O様の競売取得による物件取得金額の内訳

落札価格(入札24票)
7,020,010円
コンサルティング費用
(この時は入札価格の5%)
368,550円
物件整理費用
(この時は入札価格の5%)
368,550円
登録免許税84,700円
不動産取得税17,000円
滞納管理費399,170円
雑費1,540円
内装工事代400,000円
合計8,659,520円

会員O様から一般市場で物件を購入したお客様の金額内訳

売買価格
11,000,000円
仲介手数料(売買価格×3%)409,500円
登記費用157,000円
不動産取得税17,000円
合計11,583,500円
会員O様の物件取得金額/8,659,520円
↓ 差額は2,923,980円 ↓
会員O様から物件を購入した/11,583,500円

結果的にOは、このマンションを一般市場で購入した場合と比べて2,923,980円も安く購入することができたのです。

結果から見える競売不動産のメリット

物件落札時:取得にかかった費用/8,659,520円
↓ 約1ヶ月
物件販売日:販売した価格/11,000,000円
販売時の仲介手数料 ▲409,500円

1,930,980円の利益!
結果的に購入後、約1ヶ月で約200万円の利益をえることができました

これは競売代理入札のコンサルティングのもと、競売物件のメリットを最大限に享受した実例です。物件取得の目的が変更になっても最終的にメリットを得ることが出来たのは、プロによるコンサルティングの賜物ではないでしょうか。

その後、O様は更に競売で物件を取得されます。

2回目の入札は投資用マンション

前回、入念な物件調査と資産価値を明確にした競売での物件取得で、突然の売却でも利益を出すことができ大変メリットを感じて下さったO様、今回は投資用マンションの入札をご希望され、私がセレクトした競売不動産情報の中から福岡の中心地・天神にも程近い中央区高砂の「シティマンション高砂」を選ばれました。

競売不動産情報の中から福岡の中心地・天神にも程近い中央区高砂の「シティマンション高砂」を選ばれました。

建物名シティマンション高砂1号館
所在地福岡市中央区高砂
専有面積46.95㎡
構造鉄骨鉄筋コンクリート造11階建て
築年数昭和59年9月
新築分譲価格1,360万円
滞納管理費357,190円
最低売却価額309万円

入札する時に重要な物件調査とは

入札物件はO様がご自身で選定されましたので、当方はその物件がO様に最適であるかどうかを調べるための物件調査に取り掛かります。競売不動産の物件情報は、裁判所が公告する物件資料(三点セット)を管轄裁判所の閲覧室にて誰でも閲覧できます。しかし情報の閲覧時期から2~3ヶ月前に調査・作成されていることからタイムラグが生じ、例えば調査時と閲覧時期では占有者が変わっているなど、物件の状況が変化している場合が多々ありますので、裁判所の資料だけで判断することは大変危険です。

O様が入札を希望されている物件の占有状況は、三点セットによると 短期賃借権があり(平成15年6月9日まで賃借人が存在する)との記載がありました。しかし当方が行った物件調査で、同物件の賃借人は競売の開始を受けて平成14年12月に転居していたことが判明しました。

堤エステートでは、入札前に再び綿密な物件調査を行い、タイムラグによって生じた三点セットとは異なる事実を調査することで、会員様に安心して入札をしていただいております。

適正価格の検証と入札価格

物件の適正価格は、まず一般流通市場での販売価格を基準にして査定を行います。競売不動産のほとんどは中古物件であり、中古マンションの場合は、同じマンションや近隣の築年数が近い類似物件の価格を元に査定します。そのほか家賃=収益による試算や近隣の新築分譲価格など様々なデータを参考にして適正価格を導き、改装費用・滞納管理費などの諸経費を考慮して最終的に入札予想価格を求めます。

当該物件は11階建ての10階部分であり、東南向で日当たりが良く、将来眺望が遮られる可能性が低い向きに位置しています。また地下鉄七隈線の開通により、福岡の中心地である天神エリアの南下と共に、人の流れも増加しているエリアの近くに立地しております。更に新駅予定「渡辺通」駅と「薬院駅」駅の中間地点に位置していることから利便性が増し、地価の上昇=資産価値のUPとなります。必然的に賃貸需要も高まり投資物件としては高い評価となります。このように不動産投資には都市計画などの調査も大変重要です。

その他、下記ポイントも重要事項ですので調査を行います。

管理と修繕積立金調査の必要性

マンションの場合、管理状況と修繕積立金はとても重要なポイントとなります。この良し悪しにより購入を見送る方が得策となるケースもあります。

管理は行き届いているか?住民の管理意識とモラルは?

このマンションは入札時には築後19年が経過していましたが、清掃が行き届き、管理人の対応も大変良く、雰囲気の良いマンションでした。また分譲当初から入居者のマンション管理についての意識が高く、管理状況も良好でした。もちろん暴力団関係者の入居及び出入りもありませんでした。

修繕積立金の蓄え

大規模修繕工事に備え充分な蓄えはあるか?

修繕積立金は、共用部の補修や将来的に行う大規模修繕工事などに備え、管理費とは別に毎月一定額徴収される費用です。(必要な修繕時に積立金が不足している場合、一時金を徴収される場合があります。)

このマンションでは定期的な点検整備と補修を行いながら、平成15年2月の時点で33,731,944円が積立されており、大規模修繕工事などに対して十分な積立金がありました。また管理人などのヒヤリングの結果、修繕積立金の問題意識も高いことも評価できます。

賃料の予想

周辺の空室状況と近隣の類似物件から賃料を予想

現在福岡市内には投資用マンション・アパートが多数建設され、賃貸市場は飽和状態になり、収益物件運用で最大のリスクである「空室」の問題が懸念されています。しかし、人気エリアで品薄感のある物件は需要が高くなり、空室リスクは少なくなります。またO様の選ばれた物件は、近隣に単身者向けワンルームのマンション・アパートは多いものの当該物件のような広さの賃貸物件は少なく、品薄感から賃貸の需要は十分にあると考えられます。

家賃設定は上記要件のプラス要因と、近隣の類似物件賃料の比較から1ヶ月75,000円前後と査定しましたが、通常家賃4~5ヶ月分の敷金を1~2ヶ月に減額、その代わり家賃は78,000円~80,000円と高めに設定しました。これにより賃借人は入居時に必要な金銭負担を軽減でき入居が容易になる上、オーナーにとっては月々の家賃収入がアップします。

また収益物件の運用には、入居者の家賃滞納、家賃集金、クレーム対応等、多くの手間がかかります。このような手間を解消するためや遠方から運用される方のために当方の会員様には、会員メリットとして落札した物件の賃貸管理を提携会社によって代行する家主代理・家賃保証システムをご利用いただけます。

手取賃料の具体的な計算例(予想賃料:78,000円の場合)

賃料78,000円
管理会社への管理費16,530円
家主代理・家賃保証システムの管理費
(家賃の5%)
4,095円
手取賃料57,375円

落札後の運用シミュレーションも必要

今回O様の目的は、収益物件としての入札です。したがって調査報告書では、物件について投資運用のシミュレーションも行います。

投資利回りによる試算

予想家賃(78,000円)の場合、実質年間手取収益は以下の通りです。
57,375円(毎月手取額)×12ヶ月-63,689円(固定資産税)=624,811円

期待値利回り物件査定額
10%の場合6,248,110円
12%の場合5,206,758円
13%の場合4,165,406円

取引事例比較法による試算

物件調査時に同マンションの902が売物件となっていたため参考として比較

号数間取専有面積価格坪単価
売り物件
902号室
3DK54㎡
1,180万円72.2万円
入札希望
1004号室
3DK50.22㎡1,090万円72.2万円

比較できる物件数が少ないため単純比較はできませんが、
おおよそ転売価格は 980万円~1,080万円程度と予測しました。

上記の金額を見ても分かるように、投資利回りによる試算と取引事例比較法ではかなりの金額差が生じます。収益物件として入札を検討する場合には、収益還元法の数字を重視しなければいけませんが、実需物件として転売も視野に入れる場合には、取引事例比較法で算出した数字も参考になります。

このように収益物件の入札には、投資シミュレーションも重要です。その上で金額的・物件的に問題はないか、落札できても運用時にメリットある物件か…等々、コンサルティングを行い会員様が納得をした上で入札にのぞみます。

入札、そして見事落札!

物件調査と査定の結果、落札後のリフォーム等の諸費用を加算しても一般流通市場価格より割安であり、競売物件ならではの価格的満足感を得られる落札予想金額は650万円前後と査定しました。しかし近年の落札事例から高額で落札されているケースが多く、700万円代まで上昇する可能性があることをO様にご説明しました。

堤エステートが会員様に調査報告書で提示した落札予想ライン
650万円前後

O様は最終的に6,830,010円で入札することにしました。

結果的に20件もの入札がありましたが、
見事 6,830,010円で落札することが出来ました。

落札後、O様は賃貸の客付けを視野に入れたリフォームを施され、和室2室を洋室にすることで3DKを2LDKに変更。床は店舗などに使用されるフローリング調のCFシートにすることで、支出を抑えられました。その後、賃貸募集から約1ヵ月後に家賃78,000円で賃借人が決定しました。

★最終的な物件取得費用の内訳

落札価格(入札20票)
6,830,010円
コンサルティング費用・物件整理費用
(この時は入札価格の10%)
683,001円
登録免許税135,445円
不動産取得税125,100円
滞納管理費(平成15年5月分迄)452,370円
ローン諸経費(返済期間15年)
274,536円
内装工事代245,595円
合計8,746,057円

このようなしっかりとした物件調査と投資シミュレーションをすることは、競売不動産を取得する場合だけなく、不動産投資を行われる時はとても重要です。

その後もO様は堤エステートにて資産運用のサポートを受けながら
自身の不動産知識を深められ、さらなる資産を増やされました。

関連記事一覧