物件情報みてると分かる不動産売却の現実
福岡宅建協会の情報サイトふれんずの新着物件を私がプロの目線で毎日ピックアップしている新着くん。
ふれんずの新着物件は、登録をすれば毎日お昼12時にメールで送られてくる便利なシステムがあり、私は福岡市とその近郊の売買物件を登録して毎日チェックしています。
これをすることで下記のことを把握できます。
- どんな物件が市場に出ているか
- 価格の動向を把握できる
- 他社の販売方法の知ることができる
- 不動産業者の動向も分かる
- 新規不動産業者のチェック
- 買取物件を探せる
数年前から毎日行っているルーティンワークですがここ最近、物件情報を見ていると気付くことがあります。
それは売却物件を高値で査定をして売却依頼を受け、販売活動を始める業者が増えていること。
『こんな高い金額で売れないでしょ!』
ひとり突っ込みを入れるような物件が本当に増えています。その傾向が強いのが大手不動産仲介会社。売却物件のノルマがあるんでしょうが、常軌を逸した金額の物件も見受けられます。
売主としては1円でも高く売って欲しい、数社に査定依頼をして金額を高く提示するところに依頼したくなる気持ちは分かります。しかし高い金額で物件を販売をしてもなかなか売れません。
まぁ時にはひょっこり売れるかもしれません。不動産は『買いたい』と言ってくれるお客様がひとり現れるといいから。
でも多くの物件は高い金額では売れません。時間に余裕のある売主はいいでしょう。しかし早く売却をしたい売主にとっては困ります。
結局、売れる金額まで価格の改定を繰り返しやっと売却に至ります。その頃には私が当初考えている販売金額になっていたりします。
詳しい説明は下記ページでもご覧いただけます。
販売期間が延びることで最悪の場合には、売却が間に合わず競売になるケースもあります。実際に当社のお客様でも競売ギリギリになった方もいらっしゃいました。
金融機関にお勤めの当社会員様と話しているとここ最近、住宅ローン返済についての相談が増えているそうです。
競売不動産も少しづつ増えてきています。今は競売情報も1回の公告で10~15件程度ですが2000年頃には毎回40件以上も公告された時期もありました。不良債権となる不動産予備軍はマグマのように溜まっているのではないでしょうか。
今後、不動産業界は人口減少の影響を受けて厳しい市場になるはずです。不動産業者にとって売却物件を受託することは利益の確定ができます。業者も必死なのです。
大切な資産である不動産。売却をするときだけでなく購入するときもお客様自身で依頼する不動産業者を見極め選択をする目を養う必要があります。