久々の不動産時事放談です
久々の不動産時事放談、皆さまいかがお過ごしでしょうか。60歳という節目を迎え今後を踏まえ少し時間を取ろうと思い【パトふれくん】を含め記事の更新をお休みしていました。
しかしそんな悠長なことを言ってられない事態が起こりました…!
何が起きたのか?
今も心に残る北海道旅(TAKEBLOGみてね)から帰り、今年の年末はゆっくり過ごすつもりでした。しかしそうは問屋が卸さず毎日大忙しの日々を過ごしていました。
11月中旬には滅多にかからない風邪をひきかけましたが大事には至らず、今のところ60歳オーバーの身体にむち打ちながら(笑)頑張っていたのです。不思議なもので旅から帰ると仕事が入り、物事がうまく運びます。有難いことです。
そんな最中、日々欠かさず続けている『ふれんず』の新規登録情報パトロール(【パトふれくん】は休んでいてもパトロールは日々続行中)で異変が起こりました。
名付けて 『三井の乱』 です。
『ふれんず』の新規登録情報は『MYふれんず登録』をすることで、当会員様や一般ユーザーが新鮮な物件情報を心待ちにしている新規物件をいち早くメールで送ってくれる、福岡県宅建協会が誇る他県にはない秀逸なサービスです。

『MYふれんず登録』は希望エリアなどを指定すればメールで新規物件情報が届きいち早くチェックできます。この情報はプロも確認しており、私も含め業界関係者も必ず目を通します。
宅建業法上、専属・専任媒介を結んだ業者は必ずレインズに登録する義務があるため、最強の販促ツールである『ふれんず』に新規登録するのは自然な流れです。
ここはプロと一般ユーザーが対等に競える『開かれた情報』であるべきなのです。
なおカテゴリー毎に最大20物件までは価格と簡易情報がメールで届きますが、20件を超えるとそれ以上はリンクバー表示となります。そうなると新規登録にも関わらず閲覧のチャンスが減ってしまいます。そもそも通常は20件以上の新規登録が一度に出ることは稀です。
今はお休みしている【パトふれくん】ですが不正登録をしてでも新規登録情報に載せたい業者が後を絶たないため、私は日々パトロールを続け不正があればエビデンスを添えてふれんず事務局に報告しています。
そして、その最中に起きたのが11月19日に始まった『三井の乱』でした。
三井不動産リアルティの各支店で大量の不正登録が一斉に発生し、新規登録一覧は三井の物件だらけに!手口は新規登録後に抹消し、新規登録要件を満たさない物件を再登録するというもの。その結果、前述の専属・専任媒介を真っ当に結んだ業者の物件がリンクバーに埋もれてしまったのです。

私はすぐにふれんず事務局のトップへ連絡して削除依頼を行いましたが、事実関係の把握に時間がかかる間、数日間にわたり不正は続きました。原因は「三井側の登録システムミス」との報告を受けましたが、三井をかばうような姿勢に落胆しました。
そして11月28日、痺れを切らした私は宅建協会へ。
別件の前代未聞の訴えと合わせ、応対してくれた次長と約3時間半ひざを突き合わせ、ありのままを伝えてきました。昨今、逮捕者まで出るような福岡県の不動産業者の問題、現場で動いているからこそ見える業界の闇等々…その全てを話しました。
ちなみに別件の前代未聞の訴えはまた改めてお伝えしたいと思います。お楽しみに!
業界のために狼煙を上げる
今回費やした貴重な時間は私利私欲のためではなく、不動産業界の根本的な改革に捧げたと覚悟しています。還暦を迎えたら何もせず、今後10年は穏やかに過ごすつもりでしたがどうやらそうはいかないようです。
今の不動産業界では、一般ユーザーが割安物件に辿り着けない仕組みが存在します。売主である一般ユーザーの富を、業者間で貪り合う現状は変えなければなりません。情報の透明化なくして健全なマーケットは成立しません。
かつては株式市場でも証券マンの口車に乗せられ破産する人が多く、私自身も大損した経験があります。しかし今では情報が透明化され、一般人でも“億り人”が珍しくなくなりました。
「自分が一般ユーザーだったらどうか」その視点を持ち、これからの10年を悔いなく過ごすつもりです。
他県と比べても現時点で『ふれんず』は大都市圏では日本一の最強の販売ツールです。福岡県内約5,700社の不動産業者が加盟する(公社)福岡県宅地建物取引業協会の不動産情報サイトでありその大多数は中小企業や個人事業者となっており、大手やチェーン店はごくわずかです。
この宝である『ふれんず』に、日々大量登録を行う大手・チェーン店が独占しながら情報の質を荒らしている状況が続いています。善良で真面目に頑張る中小業者ほど『ふれんず』の活用度が低く、本来なら適正価格で『ふれんず』に登録すれば物件は売れるはずです。業者減少の歯止めとしても『ふれんず』が率先して動くことを期待します。
業者間でキャッチボールをして無知な売主から安く買い叩き利益を貪る「開かれていないマーケット」から、透明性のある不動産価格、そして最終的には『利益相反である両手仲介』との決別こそ私の業界への提言です。


マンガでみる堤エステート
15年の歳月を経て残りの10年間は不動産業界のために私利私欲を捨て、
忖度なく、悔いなく邁進します。






